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さよならの言い方なんて知らない2 感想 ネタバレあり

夕日に向かって浜辺に立ちすくむ女性

 さよならの言い方なんて知らない2 感想 ネタバレあり

 こんにちわ!

 

ご訪問頂きありがとうございます。

 

 

今回紹介させて頂く小説は河野裕さんの「さよならの言い方なんて知らない2」です。

紹介させて頂く内容は以下の通りです。(ネタバレが結構あるので、まだ読んでいない人はブラウザバックをオススメします。

 

紹介内容

 

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あらすじ

感想

 ・月生旦輝

・高路木VS白猫

・信頼

 

・あらすじ

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「さよならの言い方なんて知らない」の一巻では平穏な国との戦いに敗北しミケ帝国に逃げ込んだキネマ倶楽部のメンバー達(歩をのぞく)。一方の歩は友達であるトーマとの再会をはたしたが、ラストシーンではトーマに包丁で刺されてしまう。

 

結果として歩は生き残っていました。トーマが敵である歩を生かすために平穏な国の絶対者である聖女リリィの許可を取ることにします。平穏な国とって聖女リリィは正しさと優しさの象徴として信仰されています。

 

ゆえに傷づいた人間をほおっておけません。そして平穏な国にとってもっとも強力な治癒能力を持っているのがトーマです。トーマは歩の腹にナイフを突き立て瀕死の重症をおわせ、聖女リリィに涙ながらに「彼を救いたい」と訴えました。

 

そしてトーマの自作自演によって歩の所有権がトーマに移りました。

 

そして物語は架見崎の2代強豪チームである平穏な国とPORTが条約を結ぶことにより、架見崎全体を巻き込む戦いに移っていきます。

 

ここからは結構ネタバレをするので、まだ見ていない人は見ないほうが良いです

 

・感想

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・月生旦輝

 

月生(げっしょう)は「架見崎駅南改札前」というたった一人のチームに所属しています。そして彼は単独で70万を超えるポイントを持っている最強のプレイヤーでもあります。

 

そして彼はゲームの運営側の人間ではないのかと噂させるほどの古参プレイヤーでもあり、現段階で総ポイントが11万のPORTと総ポイントが96万の平穏な国という架見崎2大戦力が弱小だった頃から、現在と同じ70万ポイントを持っていました。

 

 

つまり彼一人の個の力によって架見崎を征服することができたわけです。彼は五時半にアラームを鳴らし、シャワーを浴び、新聞を読むといったように、時計のように規則正しく同じ場所をめぐって毎日同じ生活を繰り返しています。

 

そして彼は駅の南改札前で自動改札の向こうを終電が出るまで見ています。そんな彼は電車がやってきて人が来るのを待っているそうです。

 

毎日のように同じ日々を過ごすミステリアスな雰囲気と、昔から存在している最強のプレイヤーという肩書き。

 

強さと謎を抱えたプレイヤーという肩書きが、マンガなどに出てくる探っても正体が分からない強力な新キャラみたいな感じでかっこいい良くて好きです。

 

是非僕もミステリアスな凄い人になってみたいです。

 

 

・高路木VS白猫

 高路木VS白猫という10万ポイントを持っている強者同士の争い。この試合ある仕込みをしていた高路木は時間を稼いでいれば、白猫を無力化できると思いバトルしていました。

 

しかし、それは主人公の考えた罠であり、実際には高路木は時間を稼いでいるだけでは勝利できません。一方白猫は自身が勝ちたいのか、負けたいのかという疑問をバトル開始時から感じていましたが、高路木が自分の仲間を殺したやつだと気づき「私までこいつに殺されるのは、嫌だ」と感じます。

 

白猫が明確な敵意を持った瞬間に高路木は一瞬でやられます。高路木がやられるのがテレビを見ていたなら瞬きをしてる間に、そのシーンを見逃してしまうぐらいに一瞬過ぎてビックリしました(高路木かませ犬感まる出しだったとはいえ、ここまで瞬殺されるとは…)。

 

高路木は自分が仕込んだ作戦が上手く起動すると信じたまま散って逝きます。また高路木は他の作戦が上手く行っており有頂天になっていました。

 

有頂天+油断のコンボって本当にやってはダメだなと感じました(笑)。高路木は対白猫に対して一つのプランを信じて敗北しましたが、100%成功するアイデアを出すのはエベレストに登ることぐらい難しいので、失敗した時の対処法やBプランを考えていた方が良いと改めて思いました。

 

僕も高路木を反面教師とし何か自分のアイデアを通すようなことがあれば、別プランや失敗時の対象法を考えてみるようにしてみます。

 

 

・信頼

 階段島シリーズの主人公なんかとも通じることなのですが、主人公に武器を持って戦う力は無いのですが頭を使って勝利に持っていきます。

 

先ほど紹介した高路木VS白猫の戦いでは一見すると圧倒的に有利なカードなのだけど、実際には何の効力もないカードを主人公に握らされた高路木は、そのカードが発動することを信じたまま散って逝きます。

 

しかし主人公に高路木が握らされたカードは一歩間違えれば効力があるものとなっていました。このカードの効果を発揮させないために必要なのは仲間の秋穂の力です。しかも秋穂とはコンタクトを取ることがほとんど出来ておらず、手紙を一枚送っただけの秋穂に対し歩は「秋穂なら大丈夫」だと言います。

 

そして秋穂も歩から送られてきた一通の手紙を通して、歩からのメッセージに答えようと奔走します。

 

この二人のお互いを思う信頼感がお互い言わなくても何をしてほしいのか分かる夫婦みたいで素敵だなと思いました。

 

 

 

この信頼感を試すような世界が架見崎であり、架見崎にいる誰もが100%善人で100%素直なら架見崎に危険はないと歩は言っています。例えば架見崎最強のプレイヤーの月生を倒すのにも、仲間一人に多額のポイントを集めて、月生との戦いが終わった後にポイントを戻せば良い。

 

しかし、ポイントを預ける相手を信頼できるのか?ルールに守らていない口約束で、その相手が裏切らないと信用できるのか?という信用の問題が残ります。

 

 

 この信頼感というワードが架見崎という世界で試されているのなら後々の物語で大事な意味を持つ単語になるのかなって思いました。

 

 それでは最後までお読み頂き、ありがとうございました。